紙のリサイクル、本当にエコ?

再生紙はエコじゃない?

紙のリサイクルって聞くと、いかにも環境に良さそうはないですか?
ところが再生紙って、実はエコじゃないんです。
ちょっとショックかもしれませんが、知ったら考え方がきっと変わる、紙のリサイクルの事実を紹介します。

●紙の再生には石油を使う
古紙についたインクを取り除く作業には新紙を作るときの2倍以上の石油や化学薬品を使います。
新紙は太陽光や水力など主に自然の力を用いる一方、再生紙は石油を多量に使用します。
省資源という観点やエコという観点から、新紙の方がいいんです。

●2倍以上のコストがかかる
古紙の収集のために人や乗り物の稼働が必須です。
さらに新紙同等の白さと耐久性にするために化学薬品の使用も必要です。
新紙製造時に対して2倍程度のコストがかかると言われています。

●新紙を作ると逆に森は健全になる
製紙の場合、原料となる森林は製紙会社が直接所有している場合がほとんどです。
適切な管理計画のもとなので製紙用に木が刈られても逆にそれは森を健全化するんです。
適切な管理計画は一般的には森林を健康な状態に維持するための”植える→育てる→使う→植える”という一連のサイクル(森林サイクル)のもと行われています。

問題は過剰な環境意識

森林資源における謎の矛盾…
日本は森林大国なのに森林利用率*は約4割です。
ヨーロッパの森林大国フィンランドやスウェーデンの約7〜9割に対して、約半分しかありません
日本には森林があるのに、流通する木材の8割が安い輸入品という矛盾。
適切な管理と計画のもとであれば、もっと使っていいのに、いや、もっと使うべきなのに、です。
*森林利用率=その年に利用した木の量を生長した木の量で割ったもの

背景には、過剰なリサイクル意識があります。
確かに日本も過去に無計画に森林を伐採していた時期があります。
だからか身近な存在の紙を槍玉にしているような風潮が今も続いているのではないでしょうか。
過剰な意識の結果、“エコ”を悪用した、政府まで巻き込む再生紙偽装事件まで発生したほどです。
紙は中古品(=再生品)の方が新品より高価で売れるため、新品を中古品と偽って販売するという手段です。

よく考えて直してみましょう!
紙のリサイクルのために人や車の労力がかかり、石油や化学品が使われ、さらに森林の健全な循環が阻害されてしまう。
そしてそんな再生紙は新紙より価格が高い。

なんでもかんでもリサイクルならいいのでしょうか?
世間が言うからきっとそれがいいんだ、と思っていませんでしか?
これを機に身近なものを見直してみましょう♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です